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サルサクラブに遊びに行った時、ラティーノに誘われたものの言葉が通じなくてコミュニケーションにイライラ...、また、サルサの曲を聴いても何歌ってるのかぜんぜん分からない!!なんて経験ありませんか?サルサの共通言語といえばスペイン語。日本人にとってあんがい発音しやすい言葉なので、ここでちょっとレッスンしましょう。基本用語さえ分かれば、あんがいすんなりとラティーノたちと仲良くなれちゃいます。

ベーシック編

スペイン語の発音ですが、基本的にはローマ字読みのままでOK 。ただしいくつか例外があります。

L と R と RR
これ、日本人にとって一番やっかいかも。日本語のらりるれろが ra ri ru re ro になります。 L は舌先を歯の裏にべたっと付けて発音します。そして rr は巻き舌。単語の頭に r が来るときも巻き舌です。生まれながら巻き舌ができる人は問題ないのですが、できない人...とにかく練習あるのみ!! でもどうしても練習してもなかなかできない人、けっこういるんですよねえ。驚いたことに、キューバ人なのに巻き舌できない人もいました。その人は「舌が短いからだ。本当は舌の裏をちょこっと切る手術をしなきゃいけないんだけれど...」なんて語っていました。舌の裏をを切れば巻き舌ができるようになるのか、それが事実かどうなのかは分かりませんが。
H
発音しません。だから HOLA! と書いて「オラ」と読むのです。
G
二つのパターンがあります。 ge と gi は「ヘ」「ヒ」と発音。でも ga 、 gu 、 go は「ガ」「グ」「ゴ」となります。ガギグゲゴと書きたかったら ga gui gu gue go となります。
J
「ジェー」ではなく「ホタ」、なのでハヒフヘホという発音です。 Japon はハポン。日本語よりも、喉の奥から強く声を出すようにしましょう。
Z
にごりません。サシスセソの発音。
S
これもにごりません。サシスセソです。
Y と LL
不思議なことに、この二つの発音は同じに扱われています。どちらも「じゃ行」または「や行」で発音。私を意味する Yo は「ヨ」でも「ジョ」でも OK 。したがって、「呼ぶ」や「電話する」の llamar という動詞はジャマールでもリャマールでも同じなのです。「あやこ」が「アジャーコ」という、なんだか重たい名前になってしまいます。
QUE と QUI
「ケ」と「キ」です。必ず間に U が入るので注意しましょう。「クェ」「クィ」と発音してはダメです。
GU と GU
Gui と gue は「ギ」「ゲ」。 Gui と gue は「グェ」と「グィ」。 Guitarra ギターラと読みます。

あいさつ編

  • Buenos dias!(ブエノス・ディアス)おはよう
  • Buenas tardes!(ブエナス・タルデス)こんにちは
  • Buenas noches!(ブエナス・ノーチェス)こんばんは、おやすみ
  • Hola!(オラ !)単なる「やあ ! 」だったらこれで OK

Adios!/Chao!/Hasta luego! アディオス/チャオ/アスタ・ルエゴ さよならの基本用語はアディオスなのですが、国によって少々異なります。アディオス ! と言えばこれからずうっと会わないかもしれないながーいお別れみたいに思う人もいるみたいなので、ただ「バイバイ」と言いたかったらチャオやアスタ・ルエゴ(またね!って感じ)がオススメです。
Como estas? Como esta? 元気?ですが、コモ・エスタス?の方は親しい友達や恋人に、コモ・エスタ?となると丁寧になります。でも S の発音をほとんどしないキューバ人などにとってはどちらも同じコモ・エスタ?ですが...「元気だよ ! 」と答えるときには Estoy (muy) bien! エストイ(ムイ)ビエンと答えましょう。ムイは「とっても」という意味です。
「元気じゃない...」と答えたかったら最初に no(ノ)を付けましょう。 No estoy bien です。でも元気じゃないなんて答えたら、ラティーノは「どうしたの?何があったの?何で?」と執拗に聞いてくること間違いなし。無難に過ごしたかったら、「元気です」と答えておきましょう。

それからよく使うのが「さあ、〜しよう!」という文句。
「さあ踊ろう!」「さあ食べよう!」「さあ行こう ! 」など、これらの文句は日常生活の中で思った以上に使うのです。これは簡単です。 Vamos a 〜(動詞)バモス・ア〜 ! というだけで OK 。 だから Vamos a bailar! (バモス・ア・バイラール)さあ踊ろう ! Vamos a comer (コメール)さあ食べよう ! Vamos a ir (イール)さあ行こう ! などでちゃんと通じます。
私もスペイン語がほとんど分からなかった時、こればっかり使っていました。
これもかつて乱用していた文句。「私は〜したい」です。もう眠くてたまらないので帰りたいときやお腹がすいたとき、またはトイレに行きたいとき...つまり生理的欲求を伝えるのに一番使えるフレーズがこれなのです。これも簡単です。 Quiero 〜(動詞)キエロ〜と言うだけで OK 。あとは動詞のボキャブラリーを増やしていくのみ。 Quiero tomar el agua (キエロ・トマール・エル・アグア)水が飲みたい。  Quiero dormer (キエロ・ドルミール)眠りたい。Quiero descansar(休みたい)など...本当に人間に基本的な欲求ばかり例に挙げましたが。でも夜な夜な踊りに行くと、こんな言葉ばかり使うのです。

さて、新しい人と知り合ったら最初にしなくちゃいけないのが自己紹介。
最初に聞くのが「あなたの名前は?」 Como te llamas?/ Como se llama? コモ・テ・ジャマス? / コモ・セ・ジャマ?です。前者は親しい人同士で使いますが、サルサクラブなどカジュアルな場所で知り合ったのでしたら、いきなりこっちでも大丈夫でしょう。
そして「私は〜です。」と答えますよね。 Me llamo 〜メ・ジャモ〜と言いましょう。「出身は?」と聞きたかったら「 De donde eres? 」デ・ドンデ・エレス?です。日本だったら「 Soy de Japon 」ソイ・デ・ハポン。

質問事項で知っておきたいのが疑問詞。英語の What,Where,Who に当たるスペイン語、けっこう簡単です。

  • Que(ケ)何
  • Quien(キエン)誰
  • Donde(ドンデ)どこ
  • Cuando(クアンド)いつ
  • Cual(クアル)どれ
  • Como(コモ)どのように、どう

この際文法なんて忘れちゃって、どこ?とか誰?とかシンプルに「ドンデ?」「キエン?」とバンバン使ってしまいましょう。「〜はどこですか?」は Donde es 〜で通じてしまいますし、これは旅行の際などでもとっても使えます。

恋愛表現編

さて、スペイン語で大切なのが愛情表現。サルサの歌詞の内容はとにかく恋愛のテーマが多い、多すぎる。まあ、ポップスでもロックでも恋愛は最大にして永遠のテーマですけれどね。
Amor アモール、ずばり「愛」愛するは amor で、恋するは enamorar エナモラールなのです。
最初に見てイイ ! と思ったときは、「愛してる」なんて大それたこと言いませんよね。そんなときは Me gustas メ・グスタス「きみが好きだ」というのです。
この gustar という言葉はいろいろ使います。食べ物や飲み物、洋服など、好きなものは全部 me gusta と言えばいいのです。

ここでラティーノと日本人との違いについてちょっと説明しましょう。
友人として私が同性のメグミちゃん(仮名)のことを気に入っているとします。そのことを言いたくて、 Me gusta Megumi と言ってしまったらさあ大変です ! 「きみはレズか???メグミが好きだって !!? 」ということになってしまいます。実際、以前私が尊敬している女性のことを指して me gusta を使ってしまったことがありました。女性として尊敬していて気に入っている、というニュアンスで言っただけなのに、その後ずうっと私はその女性のことを恋愛対象として好きなのだと言われ続けるハメになってしまいました...
それでも、どうしても同性として気に入っている、と言いたかったら Me gusta como persona (人として好きだ)などと付け加えるのをお忘れなく。

さて、気に入っている時期が過ぎて「愛」が芽生えてきたらこう言います。

「愛してる」Te quiero, Te amo が一般的、その他 Te adoro などもあります。
さすが!と思わせるのが装飾的に付け加えるボキャブラリーの多さ。
ぼくの空、ぼくの愛、ぼくの心、ぼくの宝物...などとあまーい言葉で「愛してる」をさらに濃密なフレーズに仕立て上げてくれるのです。
Vida ビーダ(命)、 corazon コラソン(心)、 cielo シエロ(空)、 tesoro テソーロ(宝)、 chiquita チキータ(小さい子)、 nina ニーニャ(女の子)...これらの言葉は、恋人が相手を呼ぶ時にも連発します。食事中でも... Mi amor, pasame la sal 「僕の愛よ、塩取ってくれ」など実に気軽に使っちゃうのです...

Vol.202 冬号 2017年02月号

120vol202.pdf 【表紙】オルケスタ・デル・ソル&オルケスタ・デ・ラ・ルス 【特集】2017今年はどんな一年に?エリック・フクサキ(ボーカル) /鈴木千恵(バイブ)/コンフント・ソブリオ(リーダー坂田) / Julian El PILLO(ボーカル) / SAKURA(パーカッショニスト) / SHIBU(ボーカル)/ 石川勇人(パーカッション) / ダーリン・saeko(ダンサー、キュ...